シンポジウム「生態系における多様な生物が果たす役割」

3月26日(木)の13:30~16:10にシンポジウムが公開で行われます。今回は「生態系における多様な生物が果たす役割」というタイトルで4名の方にお話ししていただきます。多くの方のご参加をお願いいたします。

シンポジウムの趣旨

生態系における多様な生物が果たす役割の解明は、古くから多くの生態学研究者が関心を持ってきた生態学の中心課題の一つである。例えば、多様な植物が生息する多様性の高い生態系は、多様性の低い生態系と比較して乾燥など外的攪乱からの復元力に富むことが明らかにされている。一方、農業や林業及び水産業などの応用科学においても、生態系の多様な生物の役割は、古くから関心が持たれていた。例えば、温帯地域での農業は、一種の作物を栽培する単作が主流であるが、熱帯地域での伝統農業では複数の作物を栽培する混作も行われ、このような混作の多面的な機能について注目されてきた。また、害虫を単一種の天敵で管理するか、多様性を高くした複数種の天敵で管理するかのテーマは、古くて新しい研究課題でもある。本シンポジウムは、「生態系における多様な生物が果たす役割」をテーマに4名の研究者に話題を提供していただき、多様な生物が果たす役割について考えることを目的としている。

本シンポジウムでは、まず、世界的に著名な生態学研究者であり、昆虫個体群・群集生態学、生物的防除、外来・導入昆虫の生態学などについて優れた研究を実施しているユタ州立大学のEvans教授が、「生態系における多様な生物の役割」と題した基調講演を行う。その後、数理生態学が専門の谷内茂雄博士が「理論的な視点からの生物多様性が果たす役割」について紹介し、野外生態学研究者の佐藤 智博士と田中幸一博士が、それぞれ「水田生物の多様性とその役割」及び「農業生態系の多様な生物が害虫管理に果たす役割」について話題を提供する。

座長:
安田 弘法 (山形大学農学部)
招待講演
Dr. Edward Evans (Utah State University, Logan, USA)
"How biodiversity influences ecosystems (生態系における多様な生物の役割)"
谷内 茂雄 (京都大学生態学研究センター)
 「理論的な視点からの生物多様性が果たす役割」
佐藤 智・粕渕 辰昭・Dina W. Trisnawati・Vira K. Dewi・安田 弘法 (山形大学農学部)
 「水田生物の多様性とその役割」
田中 幸一・馬場 友希 (農業環境技術研究所)
 「農業生態系の多様な生物が害虫管理に果たす役割」
コメンテーター:
金子 修治 (静岡県農林技術研究所伊豆農業研究センター)
鈴木 紀之 (立正大学地球環境科学部)